私がストレスに弱い原因・理由
かつての私は、”瞬間湯沸かし器”などと陰で言われる程、すぐにイラついてしまっていました。
その反面、落ち込みやすい ・・・
お恥ずかしい話ですが、これまで人間関係でトラブルを多く起こして来ました。
それなにのも関わらず、私がストレスに弱いと気付いたのはごく最近の事です。
今更ながら、自分の事は正しく認識できないものなのですね。
・・・ そうつくづく感じます。
私は最近、自分の子どもの頃に起こった出来事などを顧みる機会がありました。
自分の過去を振り返り、
”なるほど!” と私は自分がストレスに弱いとやっと認識出来たのです。
この認識は全くの意外でした。
その衝撃故、このサイトを作った主要な理由です。
私だけでなく、多くの方が同じ様な経験をしているのかもしれない。
・・・ その様な気がしています。
私がストレスに弱くなってしまった原因を多くの方に共有できたらと願っています。
子どもの頃にストレスの原因があった
ストレスに敏感になった私
17歳の時、うつ状態になり何もやる気が起きなくなりました。
それでも、
私は他の人に比べて多くのストレスを抱えているとか、
ストレスに私は弱いとか思ったりもしなかったのでした。
実は私はストレスにさらされ続けていたなんて、最近まで気がつかなかったのでした。
理由は物心がついた頃には、既にストレスの中にあったからなのでした。
ストレスが普通の事と思っていたのです。
私の体の中できっと起きていた事象を、NHKスペシャル キラーストレスでは紹介されていました。
以下、その私の体の変化についてまとめます。
ストレスを受けた時、体の中で起きる事
まずは、ストレスを受けた時、私たちの体の中で起こる生理的な現象は以下の様です。
ストレスを受けた時に初めに反応するのは脳の奥にある扁桃体だという事です。
扁桃体は左右に一つづつあるアーモンドの形の臓器です。
扁桃体から副腎にストレスホルモンを出す様、指示が出されます。
その結果、以下の様なストレス反応が私たちの体では置きます。
- 心拍数を上げる
- 血小板がくっつき血液が固まり易くなる
- 自律神経は興奮し血管を締め上げる
- 血圧が上がる
私はこうしてストレスを感じやすくなった
生まれ育った環境がストレス耐性に影響することが研究で分かって来たとNHKスペシャル キラーストレスで紹介されています。
幼少期に強いストレスを受けると、大人になって扁桃体が大きくなる事象が確認されたのでした。
つまり、物心がつく頃から私は強いストレスにさらされていたのですから、きっと私の扁桃体は平均よりも大きい!
私がストレスに弱いのは、扁桃体が大きいからかもしれないのです。
私がストレスに弱い原因は脳の中にあるのでしょう。
番組では紹介されませんでしたが、書籍のキラーストレスでは、他にも成長期のストレスが脳に影響を与える取材が記されています。
虐待を受けた年齢により、脳の発達にどういう影響があるのかを調べたデータが示されました。
それによると以下の様に私の脳はさらに影響を受けた可能性があります。
3歳から5歳に受けたストレスの私への影響
私が生まれ育った環境は普通ではありませんでした。
幼少時期から強いストレスの中、過ごしたのでした。
その頃のストレスの概要は以下の通りです。
母との別れ
流石に自分が3歳の頃をあまり覚えていません。
でも、棺に入った母の記憶があります。
私が3歳の頃に母はがんで他界したのでした。
私は幼く分からないなりに、母親とのお別れは悲しかったのでした。
父はサラリーマン
私を家に一人残して仕事に行く事も出来ません。
それで、私は親戚に預けられる事になったのでした。
でも、幼い私を面倒をみるのは大変だったのでしょう。
長くて数か月で、たらい回しの様にあちらこちらで面倒をみてもらったのでした。
母が入院している間も、私は預けられていたので、かなり長い間、その様な期間があったのだと思います。
大人しくしていること
イイ子でいること
私は父から何度も言い聞かされたのでした。
夜、歩き続けたこと
私が人生をスタートさせたばかりの3歳頃に、私はストレスの真っ只中にいた事になります。
悲しい幼少時代でした。
伯母さんの家に預けられる
私自身、自分の不幸を泣いたりしませんでした。
我慢するしかなかったのでした。
でも、私は母親が恋しくなり、大騒ぎを起こしたことがあります。
私が預けられた親戚の中に少し年上の従兄がいる家があったのです。
父としては出来るだけ長い間、その伯母さんの家に私を預けたかったのでしょう。
私にとって一番、良い環境だと思っていたのだと思います。
その頃、父はまだ20代で若かったのでした。
仕事も忙しかったのだと思います。
伯母さんの家で私が楽しく暮らしてくれていれば、さぞかし安心だったろうと思います。
母親に会いたくて ・・・
従兄とその友達と一緒に空き地で遊んでいた時の事です。
壁の狭い隙間が目に入ったのでした。
そこを抜けた先には母親がいる気がしたのでした。
もう日暮れが近い頃合いだったでしょうか?
私は空き地を一人で抜け出し、どこかにいる母親に会いに行こうとしたのでした。
でも、直ぐに暗くなってしまいました。
夜の街を泣きながら歩き続けました。
結局は交番で保護され親戚の家に戻ることが出来ました。
でも、おばさんは困り果て、もう私は預かれないと父に告げたのでした。
私は愛着障害か?
今思うと、私は一種の愛着障害を起こしていたのだと思います。
親戚の家に預けられている間、リラックスできずにいました。
交感神経が優位に働いていたのではないかと思います。
それで、逃避行動を起こしたのだと思います。
子どもの心が健全に育つには、愛されている安心感を親や養育者が与えることがとても大切だという事です。
愛着障害とは子どもが心を落ち着かせる為に戻る場所が無い状態を指すそうです。
悲しいことが起きた時に子どもは、「 ママ 」と言って、母親に抱き着きに走ったりしますよね。
私には抱き着く人がいなかったのでした。
私の脳で起きたであろうこと
NHKスペシャル取材班のキラーストレスによると、科学的にストレスが私たちの脳にダメージを与える事が分かって来たと記しています。
上に記しました、幼少期の強いストレスが扁桃体を大きくしてしまう以外に分かって来た事があるそうです。
ストレスを受けた年齢により、影響する器官が異なるという事がわかったそうです。
3歳から5歳に受けた強いストレスは、海馬の成長を阻害する調査結果が出ているとの事です。
海馬は感情や記憶に関わる器官です。
新しい情報は大脳皮質から海馬に送られて一定期間記憶されるそうです。
海馬は上記の扁桃体から好悪や喜怒哀楽などの価値判断に関わる情報を得て、捨てて良い記憶なのか保存すべき記憶なのか判断します。
保存すべきと判断した場合、大脳皮質に送り長期保存される仕組みだという事です。
海馬は小さいけれども常に働いている重要な器官です。
つまり、私はうつ病や認知症になるリスクを考えなければなりません。
9歳~10歳に受けたストレスの私への影響
私が6歳の頃、父は再婚し新しい母親が出来ました。
私はその頃はとても幸せだったのでした。
しかし、その期間は短く、私は強いストレスを受け続ける事になります。
家庭のストレスは長く続く
私が小学生の頃、テレビでは巨人の星という漫画が人気でした。
主人公の星飛雄馬は父親の星一徹からプロ野球選手になるスパルタ教育を受ける話です。
今では必ず社会問題になるでしょう。
星一徹は息子の飛雄馬に尋常ならざるストレスを与えるのです。
そういう時代背景もあり、私の父は星一徹の様なストレスを私に課したのでした。
私は長い間、家庭でストレスを受け続ける事になります。
昔はストレスなどという概念がありませんでした。
父も幼少の折は戦争の爪痕も深く、ストレスにさらされて育った様でした。
それ故、ストレスを与える事への抵抗も少なかったのではないかと思います。
困った事に親子関係はずっと続きますから、家庭内のストレスは長く続く事になります。
夜に泣き回る
私は夢遊病、夜驚症でした。
夜、泣いて部屋の中を歩き回るのです。
夢遊病は大きくなると自然と治まりますが、私の場合9歳ごろまで続きました。
父が私を叱った夜に必ず発症します。
私は「怖いヨ、怖いヨ」と言って歩き回るのですが、翌朝、全然覚えていません。
怖い夢を見たとしか記憶に無いのです。
今思うと、父の叱り方が普通では無かったです。
怒鳴る、殴る、物を壊す。
今なら児童相談所に通報されていたでしょうね。
近所にまる聞こえでも、私へのDVは続きました。
雨や雪が降る日でも、家から追い出されました。
私の心が処理しきれない程、ストレスが大きかったのだと思います。
今思えば、私が夜驚症を繰り返していたのだから、
私の脳を傷つけているとどうして気づいてくれなかったのか?
複雑な思いになります。
ストレスが脳に与えたであろう影響
書籍キラーストレスによると、
9歳~10歳時の強いストレスは、左右の脳をつなぐ脳梁の成長を阻害する事が分かって来たそうです。
脳梁は高度な仕事や複雑な作業をする時に使われるそうです。
一般的に女性は男性よりも脳梁が大きく、マルチタスクをこなす能力に長けているそうです。
私はストレスにより脳梁が成長しきれなかった可能性があります。
そういえば、私は音楽を聴きながら考えたり、テレビをつけたまま作業をしたり出来ないです。
同時に複数の事を行うのが苦手なのは、ストレスの影響かもしれません。
また、友田明美氏の著書、
「こどもの脳を傷つける親たち」(NHK出版新書)によると、
私の脳は他の部分にも損傷を受けたかもしれません。
前頭前野や聴覚野などです。
その結果、私は情緒不安定、気分障害、素行障害を引き起こす可能性があるとの事です。
14歳~16歳に受けたストレスの私への影響
中学、高校の思春期の頃は自分の将来について考える時期です。
不安や期待が心を不安定にしがちです。
私の場合、さらに父から強いストレスを受けていたのでした。
ストレスにより情緒不安定
私が中学、高校の頃を振り返ると、父が最も情緒不安定だった気がします。
勤め先でストレスを感じていたのでしょう。
寝ている時、夢の中で怒りを爆発させたのでしょうね。
夜中、「馬鹿野郎!」と父は怒鳴り、隣で寝ていた母を驚かせたのでした。
私に切れる事もあり、もの凄い暴力を受けたのでした。
手がつけられない事態になることがありました。
今思えば、病的だった気がします。
必然、私は強いストレスを受け、重苦しい青春時代を過ごしたのでした。
私の脳が受けたかもしれない障害
キラーストレスの取材によると、
14歳から16歳時に受けたストレスは前頭前野の成長に支障をきたすそうです。
前頭前野は思考や精神の安定にも関係する器官という事です。
14歳と言えば中学2年生程です。
この時期は、勉強や運動だけでなく、感受性を高める ・・・
つまり前頭前野を発達させるべき期間なのでしょう。
本来ならば、親として子供がストレスを受けない様、気を付けなければならないのでしょうね。
不幸にも私はそうしてもらえなかったわけです。
そして私は17歳の時に、勉強する気も失せてしまい、うつ状態になってしまったのでした。
私は思わず膝を打ってしまう程、目が覚めた思いです。
自分がストレスに弱い理由が分かっただけで、ストレスに挑んでいく勇気が湧いて来ました。
今では、私の人生のテーマはストレスであると思っています。
参考資料
私がストレスに弱い理由
- ストレスに初めに反応するのは脳の奥にある扁桃体
- 幼少期にストレスにさらされていたので、私の脳の扁桃体は大きい!?
- 3歳頃の私には抱き着く人がいなく、愛着障害だった
- 3歳から5歳に受けた強いストレスは、海馬の成長を阻害する
- 何度も夜驚症を起こすほど父親からDVを受けた
- 9歳~10歳時の強いストレスは、左右の脳をつなぐ脳梁の成長を阻害する
- 私は情緒不安定、気分障害、素行障害を引き起こす可能性がある
- 14歳から16歳時に受けたストレスは前頭前野の成長に支障をきたす
- 私は17歳の時に、勉強する気も失せてしまい、うつ状態になってしまった